「少女たちの羅針盤」映画製作の現場から【後編】>第2話

【後 編】
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 第1回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」で優秀賞を受賞した水生大海さんの小説「少女たちの羅針盤」の映画化が決まり、昨年(2010年)6月末から7月末にかけて、福山市内全域でロケが敢行されました。
 2011年5月14日、映画「少女たちの羅針盤」が、いよいよ全国公開になります。
 広島県内での先行公開に合わせて映画制作に携わった経験を書き綴り、映画公開前日の4月22日で一旦終了したお話ですが、その後各方面から「続けて欲しい」との声を多く頂戴いたしました。
 インターネット上に公開する映画制作物語を熱心に読んでくださっていた方がいらっしゃることを知って、ありがたく思います。 「皆様のご期待に応えて」と言うとおこがましいですが、「好評いただいているのなら」と思い、後編として書き綴ることにいたしました。
 後編では、私が担当した美術スタッフとしてのお話だけでなく、地元支援スタッフチームが結成される以前に関わったことや、制作の現場で起こったことを中心に、当時を思い出しながら。。。
文責:片岡 達樹)
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■第2話■ 
ロケができなかった場所・Vol.1
update:2011.05.13

 「少女たちの羅針盤」...小説のカバーを見てください。

 高台に建つ建物の屋上で、一人の少女がネットフェンスにもたれて座っています。

 このシーンを撮影するため、制作スタッフから「高台にある学校か病院で、屋上にネットフェンスがある建物を探して欲しい」との要求が出ました。

 車を走らせながら屋上を探すのですが、見つかりません。下から見て屋上にネットフェンスを確認できても、屋上に上がってみると障害物があったりして、意外に撮影には使えないものなのです。

 いくつかの候補の中から、遠くに瀬戸内海を見渡すことのできる、それはそれはロケーション抜群な場所に建つ建物の屋上でロケをすることが決まりました。

 ところが、ロケ決行の数日前、地元支援スタッフの一人が自宅から撮影現場へ向かう途中、その建物の屋上に重機を発見しました。

 重機があると撮影の障害になりますので、急いで建物管理者の元へ行き事情を確認すると、なんと、、、こともあろうに「ネットフェンス撤去の工事をしている」とのこと。ネットフェンスがあるから、この場所に決めたのに、なんでネットフェンスを撤去するの!!

 ロケの日程は間違いなく伝えてありましたが、なんでこんなことになったのでしょうか?

 ここまで来ると、「怒り」よりも「呆れ」です。笑ってあきらめるしかありません。

 新たな場所を探す時間もありませんので、候補の一つに挙がっていた建物の屋上で撮影しました。

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次回 ■第3話■ 「ロケができなかった場所・Vol.2」
5月16日月曜日UP予定
【少女たちの羅針盤】
 「羅針盤」という名で注目を集め始めた女子高校生4人の演劇ユニットで起きた事件。事件の真相が4年後、明らかになる。

【関連サイト】

 ・少女たちの羅針盤公式サイト

 ・少女たちの羅針盤公式ブログ

 ・ばらのまち福山ミステリー文学新人賞
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