「少女たちの羅針盤」映画製作の現場から【後編】>第3話

【後 編】
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 第1回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」で優秀賞を受賞した水生大海さんの小説「少女たちの羅針盤」の映画化が決まり、昨年(2010年)6月末から7月末にかけて、福山市内全域でロケが敢行されました。
 2011年5月14日、映画「少女たちの羅針盤」が、いよいよ全国公開になります。
 広島県内での先行公開に合わせて映画制作に携わった経験を書き綴り、映画公開前日の4月22日で一旦終了したお話ですが、その後各方面から「続けて欲しい」との声を多く頂戴いたしました。
 インターネット上に公開する映画制作物語を熱心に読んでくださっていた方がいらっしゃることを知って、ありがたく思います。 「皆様のご期待に応えて」と言うとおこがましいですが、「好評いただいているのなら」と思い、後編として書き綴ることにいたしました。
 後編では、私が担当した美術スタッフとしてのお話だけでなく、地元支援スタッフチームが結成される以前に関わったことや、制作の現場で起こったことを中心に、当時を思い出しながら。。。
文責:片岡 達樹)
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■第3話■
ロケができなかった場所・Vol.2
update:2011.05.16

  「ブランコのある公園」。。。そんな条件でロケハンを続けました。

 街の中にはブランコを設置した児童公園はありますが、ロケに使うには狭かったり、また、たくさんの機材トラックやキャストバスなどの駐車場を確保することが困難だったりするので、それらの条件を満たす場所が上手く見つかりません。

 ところが、はやり目指す場所はあるのです。探すと出てくるものなのです。広々として、周囲の環境も良いブランコを設置した公園を発見しました。そして、ある日曜日、監督以下スタッフでロケハン。条件の整ったこの公園での撮影が、ほぼ決まりました。

 しかし、この公園の周辺には工場がたくさん立地しており、近くの工場から出る機械の音が大きく響きます。

 最初のロケハンは日曜日で、最終確認が平日。そりゃ、日曜日ですから工場はお休み、、、静かなはず です。

 結局、この場所をあきらめ、福山城のブランコのある公園での撮影と相なりました。

 人の手で組み上げたセットでのロケではなく、普通に市民が生活し、また企業が経済活動を展開している街の中でのロケですから、一旦「ここで撮影する」って決めたとしてもロケ本番までの時間経過の中で、環境が変わってしまっていることがあります。

 さらに、多くの機材トラックやキャストバスが動きますので、それらの進入路と駐車場の問題、また、最後には現場まで人間の手で機材を運びますので、最適な場所であっても断念することもありました。

 ロケの場所を決めることって、本当に大変です。

福山城公園・奥は、JR福山駅福塩線ホーム
JR福山駅からみた福山城公園

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次回 ■第4話■ 「少女たちの羅針盤マニア」出現!
5月18日水曜日UP予定
【少女たちの羅針盤】
 「羅針盤」という名で注目を集め始めた女子高校生4人の演劇ユニットで起きた事件。事件の真相が4年後、明らかになる。

【関連サイト】

 ・少女たちの羅針盤公式サイト

 ・少女たちの羅針盤公式ブログ

 ・ばらのまち福山ミステリー文学新人賞
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