令和3年度 会長紹介

スローガン「Connecting The Dots ~未来へ紡ぐ~」

会長  籔田 健一

〈はじめに〉

新たな時代の幕開けと共に、我々福山商工会議所青年部は10周年という記念すべき節目を迎えることが出来ました。「これまでの感謝」と「これからの誓い」を胸に、つぎの一歩を登り始めた福山YEGにとって、創立以来の歴代会長をはじめとする全てのメンバーの想いや挑戦の積み重ねこそが、更なる成長への原動力であり、かけがえのない大きな財産であると改めて感じています。この、諸先輩方から受け継いだ財産を決して傷つけることなく、未来に向けて更に大きなものにしていくことが、バトンを受け取った全てのメンバーの責務であります。

〈地域と社業の未来のために〉

我々は若き企業家集団として、社業を発展させることで、豊かな地域経済社会の実現に貢献しなければなりません。しかし、新たな技術やサービス、ビジネスモデルが次々と開発され、あらゆる業界で「ゲームチェンジ」が起こる昨今、継続的に企業が発展し続けていくのは簡単な事ではありません。福山YEGで得られる貴重な研鑽という点(機会)を社業の未来に結び付け、お互いに成長しあうことで福山YEGの価値を高めていきましょう。

「未来を語る前に、今の現実を知らなければならない。現実からしかスタートできないからである。」ピーター・ドラッガーは著書の中でこう語っています。福山YEGが組織として、そして地域の未来に責任をもつメンバーの各企業が、「明るい未来」に向かい大海原を漕ぎ進めるために現実をしっかりと把握・分析し、来るべき未来への戦略やビジョンを考える、そんな有意義な研鑽の機会を提供してまいります。

地域や国内外の企業を実際に訪れ、視察することは他では得難い研鑽の機会です。実際に見聞きする情報は、テレビや本で得られるよりも、膨大で奥深いからだと思います。そして、そこで得た情報(点)の一つひとつが、いつしかアイデアとなって企業の成長に結びつくと信じています。「YEGだからこそ行ける」企業視察の機会と、かけがえのない時間を多くのメンバーと共有し、福山YEGの結束と企業の成長に繋がる事業を実施いたします。

〈YEGネットワークを地域経済発展の原動力に〉

全国に連なるYEGネットワークは、国内の青年経済団体としては最大規模となります。 我々は福山YEGに所属することで、その最大規模のネットワークを活用できるというメリットを享受できます。YEGに入会しているのに、この機会を逃すのは本当にもったいない!と私は思います。メンバー一人ひとりが連帯の証となり、この点と点(ネットワーク)を、社業の発展、そして地域経済活性化へと繋げていきましょう。

文化圏・生活圏、そして商圏が重なるびんご圏域6市2町は、約86万人の人口を有する大きな圏域となります。この圏域内で活動する地域経済の一翼を担う各YEGが、親睦と研鑽両面で連携すれば、間違いなく未来の地域経済の発展の大きな原動力となります。また、行政や親会との情報共有を密にし、福山市や福山商工会議所の取組と共鳴した圏域内外のYEGとの連携事業を行ってまいります。

地域の枠を超えた県連、ブロック、全国大会での各地の同志との交流、そして“旅”の道中で交わされる福山YEGメンバー同士の会話の一つひとつが貴重な研鑽の機会でありYEGという団体に所属する大きな意義だと考えています。また、出向者は福山YEGを代表し各ステージで活躍するメンバーです。各地のメンバーとの結節点となる出向メンバーの活躍にスポットを当て、多くの出会いを紡ぐ意義深い大会参加事業を実現してまいります。

地域に必要とされるYEGであり続けるために〉

我々の使命の一つに、“豊かで住みよい郷土づくりに貢献する”ことがあります。私たちが社業の成長を通じて地域経済の発展に貢献している一方、多くの企業は地域の人々に必要とされ、支えられることで企業活動を行っています。10周年という節目を迎えた福山YEGが、メンバー一人ひとりが、地域に必要とされ、持続的に成長していくために、地域に住み暮らす多くの人々に貢献する“必要とされる事業”を共に実施していきましょう。

今年で5年目を迎えた「福山城あかりまつり」は、多くのメンバー、市民の方の関わる大きな事業となりました。2022年の福山城築城400年プレ事業であるこの事業は2年後に一旦ゴールを迎えます。そして、この事業の目的が地域の活性化であることを決して忘れてはなりなりません。様々な可能性を模索し2022年に繋がる地域の賑わいを創出するために必要とされる事業を展開してまいります。

地域の宝である子どもたちの育成に貢献するのは、豊かな郷土を築くため我々に課せられた責務です。

今年度で6回目となるジュニアエコノミーカレッジでは、これまで多くの子どもたちの心に何らかの変化をもたらしました。そして、保護者や学校関係者に対する福山YEGの存在感を高めた事と思います。

更に意義深い事業にしていくために、心に残る最高の機会と舞台を子どもたちに提供してまいります。 トップマネージメントセミナーは福山YEGが主催する会員を含めた多くの対象者に向けて企画するセミナーです。地域の課題、企業が抱える経営課題をしっかりと把握し、多くの人に求められるテーマ・講師を選定することによって、より必要とされる事業になると考えます。福山YEGで実施する研修事業が、地域経済の発展やメンバーの成長に寄与することで、福山YEGの存在意義を更に高めてまいります。

〈One Team~団結こそが力なり~

様々な業種、企業規模、そして価値観や年齢の幅も広いメンバーが集う組織である福山YEGの力の源の一つが、この多様性だと思います。そしてメンバー同士が多様性を受け入れ、互いを尊敬し合い、信頼関係を築くことで、点と点が繋がり新たな価値を生むのだと感じています。福山YEGの基盤であり、力の源泉である会員の繋がりを強め、更なる団結の力を共に創造してまいりましょう。

福山YEGの事業のすべては、親睦という基盤の上に成り立っているといっても過言ではありません。会員同士の親睦から生まれる、互いの信頼関係の構築は、事業の質を高め、地域経済の発展に大きく寄与していると思います。また、OB会員の皆様との親睦は、同時に先輩経営者から学びを得ることが出来る貴重な研鑽の機会でもあります。人と人とが語り合い、心と心を結び、新たな価値と団結の力を生み出す心温まる親睦事業を実施してまいります。

SNSなどの活用により、いつでもどこでも情報発信が出来るようになり、会員の活躍や事業の情報が容易に共有出来る時代になりました。メンバー同士が最も手軽に繋がる手段として、組織への理解や関わりを深める貴重な機会としてSNSを活用致します。そして、効果的な広報活動により福山YEGの事業やメンバーの活躍が、多くの人々に認知されることで、メンバーの団結力と組織の価値を更に高めてまいります。 福山YEG活動の出発点というべき総会・例会は、多様なメンバー同士が福山商工会議所青年部の価値観を共有し同じ会に所属する会員として一丸となる貴重な機会であり、すべての活動の基盤となる会議です。YEG活動に力と時間を注いでくれる、メンバー一人ひとりの時間を無駄にすることの無いよう、心のこもった設営と運営を徹底してまいります。

〈おわりに〉

“Connecting The Dots”-「点と点を結べ」-

アップルコンピュータ―の創業者であるスティーブ・ジョブズの言葉です。「先を見通して、点と点を結ぶことは出来ない。後ろを振り返った時にだけ、それを結ぶことが出来る。だから、その点が将来何らかの形で繋がると信じることだ」と、あるスピーチの中で語っています。

80名からスタートし、200名を超えるメンバーを有する団体となった福山YEGの活動の中には、多くの点(機会)が存在します。メンバー同士が繋がる親睦の機会、ビジネスや人材育成について学ぶ研鑽の機会、そして、様々な土地に訪れ感じる様々な刺激や人との出会いがあります。福山YEGというプラットフォームの中で、個々のメンバーが得た何かの学びや経験が、思いがけない出会いと新結合し新しい価値を生み出していくイノベーションの機会が点在しています。

大きな可能性を持った福山YEGは新たな一歩を登り始めました。第11代会長として、次の10年に向けてスタートを切った福山YEGに対する多くの期待を裏切ることなく、そして、メンバーにとっての“活動の価値”を少しでも高めることが、私に課せられた使命と自覚し、“福山YEG愛”を胸に全力で邁進してまいります。

自分の選択が成功か失敗か、先を見通して知ることは出来ない。それなら、やらなかった事を後悔するより、やった事が何かに繋がると信じて、まずは共に行動しよう。

そして、繋がった線を未来へ紡いでいきましょう!我々の子どもたちのより良い未来のために・・・