「少女たちの羅針盤」映画製作の現場から【後編】TOP > 「少女たちの羅針盤」映画製作の現場から【前編】TOP> 第20話

【前 編】
 第1回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」で優秀賞を受賞した水生大海さんの小説「少女たちの羅針盤」の映画化が決まり、昨年(2010年)6月末から7月末にかけて、福山市内全域でロケが敢行されました。
 その折、福山商工会議所から地元支援スタッフとして参加した 職員・片岡 達樹 が経験した、感動と笑い、そしてちょっと大変だった48日間の物語を映画公開まで毎週お届けします。
文責:片岡 達樹)
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■第20話■ 大切なこと...
「感謝」することと「この経験を今後に活かす」こと
update:2011.04.18
 家具を貸してくださったリサイクルショップさん、植え木を貸してくださった植木屋さん、布団を貸してくださった布団屋さん。

 その他、様々な場面で市民の皆様には多くのご迷惑をおかけいたしましたが、皆様のご理解とご協力のお陰で無事ロケも終了し、5月14日からの全国ロードショーに先駆け、広島県内では4月23日から先行公開されます。

 皆様、本当にありがとうございました。

 この福山が柔らかいトーンで描かれ、素晴らしく綺麗な、そして福山らしい映像になっおりまして、間違いなく、私たちの郷土・福山に誇りを持てると確信しています(私はそう思っています)。

 ぜひ、多くの方にご覧いただきたいと思います。

 そして、最初は「情報提供程度での協力」という約束でしたが、時間の流れの中で引くに引けない状況になってきたとき、「今は映画に専念しろ」と、長期間にわたる映画制作への参加を許してくださった福山商工会議所にも感謝しています。

 まず最初に大切なこと、、、感謝です。

 そしてもう一つ大切なこと。

 誰もが経験できることではないことを経験したわけで、この貴重な経験から何を得たのか???

 映画制作の現場は、人間的現場だったと感じています。

 誰一人、作業として動いている人はいません。確かに、「●●を運ぶ」「●●を設置する」など、動いていることは作業ですが、一つ一つの作業には意味と結果がありますし、その人の人格がこもっています。

 人間が、生きてきた時間の中で人間として成長していれば、自分がどのように成すべきか、それは自然の行動として表れてきて、その行動に、人は感動し落胆もします。

 映画制作集団は、仕事のプロであり人間のプロが集まった集団だから、この人たちが創り出すものに感動が生まれるのでしょう。

 そのような素晴らしい人たちが集まった、集団でした。

 人間の目は180度以上の視野を持っていますので、一点を見ていても周囲の情報も目に入ってきます。

 私も写真をやっていますが、作品を作る要素としては、やはりアングルとフレームワーク(大胆に切り取る)なのかな、と感じています。

 撮影の時、監督さんの後ろでモニターを見る機会がありましたが、フレームで切り取られた福山は本当に綺麗で、感動しました。

 私たちも、日頃の仕事の中で多くの情報を得ます。一方では、多くの情報が入って来るため、情報に翻弄され、本質を見失うこともあります。

 良い作品を創り、良い仕事をし、そして良い結果を残すためには、本質を見失うことなく、どの情報が必要で、どの情報が必要でないか、、、今その場面において必要でないものを決める(見つける)感性と、それを「切り捨てる」勇気を持つことなのでしょう。

 誰でもが経験できることではないであろう時間の中で、少しは成長したかな???

 さてさて、この経験を今後どのように活かすか!

 これからの私自身の人生計画の中で、じっくり考えることにします。


 
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次回のお話
■特別寄稿■ 「おじさんたちの羅針盤」は、
4月21日UP予定

【少女たちの羅針盤】
 「羅針盤」という名で注目を集め始めた女子高校生4人の演劇ユニットで起きた事件。事件の真相が4年後、明らかになる。

【関連サイト】

 ・少女たちの羅針盤公式サイト

 ・少女たちの羅針盤公式ブログ

 ・ばらのまち福山ミステリー文学新人賞
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